
もう随分前からなんですが、若者たちがあまり洋楽を聴かなくなったと、Jポップを中心に聴いているんだけれど歌詞の内容に惹かれていると、それは人生の応援ソングなんだというお話をとてもよく聞くようになりました。
ぽんきちは何故かそんな傾向に違和感を持ち続けていまして、自分が若かった頃を振り返ってみると人生の応援ソングには当時からあまり興味を示さなかったような気がするのです。
どちらかと言うと人生の虚しさだとか切なさといったものを歌った音楽に惹かれることが多かったし、それは洋楽も邦楽も変わらずそうだったような気がします。
で、ぽんきちは今ギター伴奏をしているユニットではプロデュースはしていませんが、唯一自分の弾き語りだけはセルフプロデュースなんです。どんな曲をどんなアレンジで表現してどんな唄を歌うかということはすべて自分で決めていますが、その9割がマイナー調の曲ばかりになっています。
そして、その8割が1970年代の音楽のカバーです。当時の音楽って人生の応援ソングというものは少なくて、ある種の暗さを帯びた歌詞の内容だったりメロディーだったりがメジャーな音楽シーンでかなり受け入れられていた時代だったと思います。
国内では学生運動が終焉を迎えて現実に対する虚無感を抱えた若者たちがそんな現実の中で自分なりの生き方を模索していたり、海外ではベトナム戦争や中東の紛争など冷戦構造や宗教対立に揺れる国際情勢に疲弊する若者たちも多かった時代でした。
そんな時代に10代という青春期を送ったせいか、ぽんきちはマーティン・スコセッシ監督の映画「タクシードライバー」に惹かれるような若者だったのです。音楽の中にも虚無感や切なさを求めるのが当たり前な感覚の中で多感な時期を過ごした世代でした。
ただ、そんなマイナー調おさーん弾き語りストとしてライブをしているのですが、ライブを観たお客さんからはあまり暗さは感じられないとよく言われます。それはぽんきちの選曲が当時ニューミュージックと呼ばれた音楽を中心にカバーしているからでは?と考えています。
つまり、ぽんきちの弾き語りは70年代という古い日本の音楽なんですが、そこには洋楽テイストがかなり取り入れられて作られた音楽が多いため、バンドサウンド向きの音楽を弾き語りしているからだろうと自己分析しています。
自由に曲を選べるソロ活動としての弾き語りを始めてみると自然にそんな曲が多くなってしまったのですが、やはり自分にはマイナー調の曲がしっくりくるし、人生の応援ソングはしっくりこないし、アコースティックでもバンドサウンドのようなアレンジになるし、あまり正しい歌い方はできないのです。
何というか弾き語りというものを半年以上やってきて今思うのは、自分には綺麗な弾き語りはできないということと、虚無感や切なさというものが自分の軸の部分にある音楽表現しかできないと感じています。
ブログでどんなに前向きなことをたくさん書いているとしても、自分以外の人間が介在しない弾き語りという表現ではどこかで自分というものの本質が現れてしまいます。ブログは「音楽を仕事にする」という明確な目的を持って書いていますし、それ以外の目的はありません。
ぽんきちのブログに前向きな姿勢を感じるとするならば、それはその明確な目的から来るものであって、ぽんきちの本質ではありません。自信の無いコンプレックスをたくさん抱えたあの頃に愛した音楽たちをこれほど自然に選んでしまうのは、おそらく今もぽんきちの本質は変わっていないからです。
それでもライブを観た人たちは暗さは感じないと言うので、それは今のリアルなぽんきちの生き方がそうさせているんだろうと思います。ぽんきちの暗さの原点は確かにそこにはあるんだけれど、立ち止まっていられない生き方をしているので、それがライブというエンターテインメント性に影響しているんだと思います。
それが今の自分の正直な姿であれば、そのままで表現すればいいと思っていますし、伝えたいこともメッセージも何も無い弾き語りをこれからも続けるしかないなと思っています。
個人的にはぽんきちの弾き語りには何も無いと思っています。おそらくリピーターの方々はその何も無いぽんきちの弾き語りから何かを感じているんだと思いますが、ぽんきちにもよくわかりません。
とにかくわからないなりにライブで弾き語り続ける・・・今はただそれだけです。
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