
まだ若かった石原慎太郎氏が環境庁の長官だった頃、ネクタイの廃止を訴えたことがありました。当時のサラリーマンや公務員たちは真夏でもスーツとネクタイが当たり前だった頃です。
当時の石原氏の主張は環境庁のトップとして画期的なものでしたが、世間からは嘲笑の対象にしかならなかったと記憶しています。アパレル業界からの強い反発もあったと思いますが、何よりもスーツにネクタイは常識だろうという世間一般の価値観から外れたものだったんだと思います。
ぽんきちはまだ子供でしたが、子供の自分でさえ当時ニュースを観ながら「この人は偉い立場にあるのに何を言ってるんだろう?」と思ったくらいですから。
今ではすっかりクールビズというものが定着していますが、昔は真夏の炎天下でもビジネスマンたちはネクタイをしていましたし、21世紀の今でもそんなビジネスマンはまだ存在しているんじゃないかな?
外で汗びっしょりになって、ビルに入れば冷房がガンガン効いていて、体がおかしくならないのが不思議だという矛盾を感じながらも、ビジネスの世界なんだからと、それが社会で生きる常識なんだと自分に言い聞かせて働いているんだと思います。
こんなおかしな常識を、意味不明な文化を誰が作ったのか?とぽんきちは常々不思議に思います。そして、なぜこんな理不尽で非合理的な常識や文化の中で生きているのか?とも思います。
不快で健康にも良くないとわかっていながらどうにも変えられない意味不明なシステムの中で生きることに、その理不尽さに誰かが気付いたからこそクールビズというものが生まれたんだと思います。
クールビズが浸透するようになると、不思議なもので我々は今度はそれが常識になっていきます。真夏にネクタイをしてるなんて馬鹿げていると言い出すのです。昔はネクタイをするのが当然と思っていたはずなのに。
つまり、我々は無意味なことに縛られて生きているのです。しかし、ぽんきちも含めて大多数の人たちがそれが常識だと言っている間は無意味なことに気が付かないのです。思考停止をしている人は自分が思考停止していることに気付きません。そして、この思考停止はクールビズに限らずあらゆる分野で存在しています。
それを指摘しても少数派の意見である間は嘲笑の対象にしかなりません。やがてそれに多くの人たちが気付き、それがマジョリティーな考え方に変化してくると嘲笑していた自分の存在すら忘れて今度は当たり前にその変化を受け入れるようになるのです。
人間とはそういうものです。かつて石原氏の主張は正しかったのです。ファッションアイテムの観点から完全にネクタイを廃止する必要性はないにしても、少なくとも現在のクールビズの期間についてはネクタイをしない方がエネルギーの節約からも効率的で健康的であることは間違いありません。しかし、当時の石原氏は世間から嘲笑されました。
我々の生活には思考停止を誘因するシステムが根深く浸透していますが、それは自分の中にある常識を疑う癖をつけないとどうにも気付かないのです。これは子供の頃からの社会的な刷り込みがあって思考停止から抜け出すのは容易ではありません。
なんだかおかしくね?純粋に考えてみるとおかしいよねということがあるならば、それは常識という名の思考停止に支配されていることかもしれません。
我々は無意味なことに縛られて生きていることが多々あるので息苦しさを感じたり理不尽さを感じながらも、それを深く見つめようとせずに生きてしまうものです。
困ったことに我々の中には思考停止に依存してしまう心理があって、息苦しくても理不尽でも我慢してしまう傾向が多々あるのです。だから他の人たちもそうなんだからと安心して我慢し続けてしまいます。
他の人たちと同じであることに安心して生きている限り閉塞感からは抜け出せないのですが、社会の閉塞感から抜け出さなければと言いながらも結局は何もせずに長い時間を過ごしてしまい、誰かがクールビズみたいなものを浸透させるのを無意識に待ち続けて生きています。
今、マジョリティーから嘲笑されている人たちは未来のトレンドを主張しているのかもしれないのです。
せめてそのアンテナを持てるようになれたらと思いますし、そんな人たちの出現が社会をより良い方向に変えていけるのだろうとぽんきちは思っています。
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