夜の連続ブログ小説〜大魔神の肉球(後編)




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もふ吉の足は震えていたが恐る恐る石像の方を振り向いた。

猫の顔になった石像がちょっと動いたような気がした。気のせいかなぁ・・・

この島の神様は二千年もの間、この洞窟で鎮座し続けている。満月の夜に動き出すという伝説があるが、そんなものは迷信だ。石像が動き出すはずがないのだ。

もふ吉が気を取り直して立ち去ろうとすると声が聞こえた。

もふもふは好きか?

え?

もふもふするのは好きか?

え・・・嫌いじゃないですけど・・・

じゃあ、もふもふしろーっ!!

大きな声が聞こえたと同時に猫の顔になった巨大な石像がいきなり地鳴りをあげて立ち上がった。

で、でた、でた、出た〜!!



もふ吉は慌てて逃げようとしたが天井から岩が落ちてきて行き先を塞がれてしまった。

神様、許してください!!助けてください!!

お前がこの顔を描いたのは知っている。しかも油性マジックじゃないか、どうしてくれる?

す、すみません、つい出来心で猫の顔を描いてしまいました。お願いします、命だけはお助けください!!

じゃあ、もふもふしろ。

はい?

もふもふしろと言うておる。

は、はい・・・こんな感じですか?石だからもふもふって感じにはならない気がするんですけど。

それじゃあ掻いているだけだろ。

だって毛が無いし・・・

もふもふできん奴は踏み潰す!!

うわーっ!!



立ち上がった巨大な石像がもふ吉を踏み潰した。

しかし、もふ吉は生きていた。石像の肉球と肉球の隙間に体が挟まっただけだった。

動かなくなった石像の足下から抜け出すともふ吉は天井から落ちた岩をよじ登って一目散に走って逃げた。

そして、自宅にたどり着くと祖母たちに岬の洞窟での出来事を話した。

祖母はこう言った。「神様が大魔神になってしまったか・・・伝説では千年前に一度だけ怒った神様が大魔神になったと伝えられているが、今夜はその周期だったのかもしれんのぉ。」

千年前にも誰か石像の顔に落書きしたのかな?

我が家のご先祖様が落書きしたという言い伝えがあるのじゃ。

えーっ、婆ちゃんそれ本当かよ!?

神様の祟りを鎮めるには神社の井戸水で身を清めるしかない。もふ吉、お前は明日にでも神社に行ってこい。

わかったよ、身を清めて神様に謝ってくるよ。

それにしても大魔神に肉球があったとは・・・それは我が家の言い伝えにはなかったのぉ。





大分県の南部に位置する離れ小島には今でも二千年前から伝わる井戸の伝説があるのは事実である。

ただし、もふもふはぽんきちの脚色である。



 






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posted by ぽんきち at 2018/08/10 16:37 | Comment(0) | 夜の連続ブログ小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夜の連続ブログ小説〜大魔神の肉球(前編)




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もふ吉は大分県の南部に位置する離れ小島で生まれ育った。

島には二千年前から伝わる伝説があった。

その昔、島にもふもふが大好きな神様が現れて、島中の子犬と子猫を集めるように島民に伝えた。

島民たちは島中から集めた子犬と子猫たちを神様に与えた。

神様からもふもふされた一匹の子犬が「ここ掘れワンワン!!」と鳴くので島民たちがそこを掘ってみたところ、ミネラルたっぷりの井戸水が湧き出た。

それ以来、そこは神聖な水が湧き出る場所として二千年も島民たちに守られてきた。



井戸の近くには古い神社があり、その伝説を書き記した巻物が祀られていた。

その巻物にはもう一つの伝説も綴られていたが、今では島民たちにも知る者は少なくなった。

それは神社から東に向かった先に位置する岬の洞窟に巨大な神様の石像が鎮座しているが、満月の夜にその石像が動き出すという伝説だった。

もふ吉は祖母からその伝説を聞いていたが石像のある岬に行くことは滅多になかった。

今夜、岬に来たのはほんの気まぐれだったが、満月の夜で石像の顔もよく見えた。島の神様はまるで埴輪みたいにのっぺりした顔だった。

もふ吉は思った。この神様はもふもふが大好きなんだからきっと猫のことが大好きなはずだ。僕が猫にしてやろう。

持ってきた太字用マジックで石像の顔を猫に変えてみた。しっかりヒゲも描いた。淡白な顔が一気に可愛くなったのでもふ吉はとても満足していた。



しばらく猫の顔になった石像を眺めていたが、そろそろ家に帰らないと祖母たちが心配すると思った。

よし、帰るか・・・と立ち上がった瞬間、「にゃ〜、にゃ〜」と猫の鳴き声が洞窟に響いた。

もふ吉は思った。おかしい・・・この洞窟には猫はいないはずだが。

もふ吉が歩き出すと猫の鳴き声はだんだん大きくなった。

もふ吉は思った・・・もしかして・・・石像の方を振り返ってみようとしたが怖くて体が動かなかった。








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posted by ぽんきち at 2018/08/10 00:22 | Comment(0) | 夜の連続ブログ小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする